オンライン授業は教員の授業へのやる気を可視化した

この記事は smasato ひとり Advent Calendar 2021 16日目の記事です。

去年は休学していたので今年が私にとっての初めてのオンライン授業でした。ほとんどの授業がオンラインで、いろいろな教員のオンライン授業を履修しました。そのなかで、良くも悪くも教員の授業へのやる気がオンライン授業ではわかってしまうと感じてきました。

授業資料の使い回し

コロナ禍前も、明らかにこの授業資料はずっと使い回しているだろうと思う授業はありました。何年前のInternet Explorerのロゴだよこれとか、Googleのロゴが古すぎるだろとか。

それでも、対面授業だったので教員と学生は同じ時間を共有していましたし、何か意見を言えばその後の授業に反映される可能性は十分ありました。

それが、オンデマンド授業では過去に収録した映像であることがわかってしまう教員がいて、教員もそれを隠していないことがあります。

基本的にほとんどのオンデマンド授業動画は編集がされていません。そのため、スライドの切り替え時にタスクバーに2020年の日付が出ていてもカットされずにそのままです。

それまで、今年収録されていると思っていた授業が去年の映像の使い回しであることに気づいてしまった時、言葉にできないむなしさを感じます。

授業資料を毎年使い回しているのだから、授業動画も毎年使いまわせるのならそうしたい気持ちは理解できますが……

フィードバックの有無

対面授業では明示的ではなくても、授業を受けている学生への教員からフィードバックがありました。

オンライン授業でフィードバックがあるかないかでその授業に対するやる気はかなり左右されると思います。

結局のところ、過去の授業動画を使い回していればその年のフィードバックを取り入れることはほぼ不可能だし、そもそもそれが学生にもわかっているので、言ってもムダなんだろうなと言う気になります。ある種の学習性無力感だと思います。

レポートを出しても、そのフィードバックはされず、授業動画は去年の使い回しだと、何やってるんだろうなぁという気持ちに自分はなってしまいます。

どうしようもない

教員のやることは授業だけではないので、授業の優先度はそこまで高くはないんだなぁというのはコロナ禍前から感じていたことです。それがオンライン授業になったとき、こうなることは予想通りではあります。

たぶん、やる気のない教員の授業は限りなく労力をかけずにすむようになっていくしかないんだなと。 そういう教員に学生側から何を言っても変わらないだろうという気持ちになってしまい、だから授業評価アンケートを回答する気になりません。

オンライン授業になって、授業評価アンケートの回答率が低くなっているという話を聞きましたが、それはこれまでの対面授業ではその場の空気によって回答が強制されていただけであって、本心では回答する意欲はなかっただけなんじゃないかなと思います。

結局、どうしようもない教員の授業は変わらないという学習性無力感を学年が上がるにつれて強めていくのが大学なんだと思います。